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浜松湖西豊橋道路建設計画について住民説明会の開催を求める陳情書

豊橋市役所

2024年6月20日に豊橋市役所7階で開かれた建設消防委員会において「浜松湖西豊橋道路建設計画について住民説明会の開催を求める陳情」を行ってきました。その全文を掲載します。

目次

浜松湖西豊橋道路建設計画について住民説明会の開催を求める陳情書

浜松湖西豊橋道路を考える会の伊藤麗子です。陳述の機会をいただきましてありがとうございます。

三遠地域の産業・観光・物流の活性化を目指し、三河港と東名三ヶ日ジャンクションを結ぶ信号のない高規格道路建設構想は、浜松湖西豊橋道路建設促進期成同盟会という民間団体が発案し国へ要望を上げたもので、国交省は複数ルート案の発表からわずか1年余りで案①二川ルートが優位であると公表しました。

浜松湖西豊橋道路の複数ルート案の中では案③国道23号拡幅ルートの方が三遠南信地域の広域道路ネットワーク形成という政策目標を最も達成すると私は考えますが、ルート帯案比較表の中身を見ると、6または8車線もの広さに拡幅すると仮定する国道23号拡幅部分を現状2車線と同じ時速60kmのままで計算することで、二川ルートの延長差わずか5kmぶんを実際以上に優位に見せ、いくつもの項目に分けて評価する一方で、肝心の産業・観光・物流においてどちらがより広くネットワークを形成するかという面でのルート間の比較をしていません。

また、おおむね強固な地盤に建設されている国道23号には防災減災国土強靭化5カ年計画の15兆円規模の予算のうち高規格道路の2車線区間の4車線化の予算がつき、既に現在4車線化の工事が進められています。一方、梅田川流域の液状化危険地域を長く含み大地震の際に液状化すれば救援活動や支援物資輸送の面で優位とはいえない二川ルートを防災拠点の数だけを見て優位と評価しています。

 加えて、本計画の早期実現を目指すなら、全線新設整備となり用地買収もゼロから始まる二川ルートよりも、国道23号を活かして拡幅するルートに今からでも見直しした方がこの道路は経済的でもある上、早期実現するのではないでしょうか。

高規格道路が2本あったほうが有事の際に安心という意見もありますが、経済の縮小が予想される日本で、2本分の高規格道路を維持メンテナンスしていく経済的負担を将来に残すことにもなります。

そして何より、地球温暖化やCO2削減が言われるこんにち、自然歩道のある弓張山地の森林を広範囲にわたって伐採し、人と自然とのふれあい活動の場であり将来に渡って大切にするべき風致地区の岩屋緑地や二川宿景観形成地区の景観資源としての価値を著しく損ね、二川市街地の住環境への影響も大きい二川ルートは、「とよはし緑の基本計画」や「豊橋市景観計画」に照らしても、現在と未来の豊橋市民にとって不適切な選択です。

令和3年12月の「環境配慮書」の公表を受けて出された大村愛知県知事意見書には「住民等の意見聴取がきめ細やかに実施されていないと考えられる」また環境大臣意見書には「本事業の内容について、地域住民等に対し丁寧に説明すること」とあります。しかし、住民説明会は開かれないまま、令和4年3月に対応方針が決定しました。

3000億円規模の国家予算が投入されるこの民間発案の道路建設計画が最初から二川ルートありきの計画だった、というわけではないのなら、令和3年11月の対応方針公表のあたりで住民説明会を開き、土地勘のある地域住民の意見を丁寧に聴取してから次のステップに進むべきでした。

来たる8月4日に、愛知県主催の住民説明会が開かれるということを3日前に知りました。そこで、将来の経済的な負担の増加と自然環境の悪化を勘案したうえで二川ルート選択の理由を説明されることを期待します。この点に関して住民説明会で明確な説明がなされない場合には、次の2点を要望します。

陳情項目

  1. 本計画について豊橋市行政による住民説明会を開催し、住民の意見をしっかり聞いてください。
  2. 豊橋市行政として、本計画について豊橋市民全体に広く知らせてください。
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