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私たちは浜松湖西豊橋道路建設について広く知らせるべく活動しています

二川の歴史的景観、市民の憩いの岩屋緑地や二川弓張山地自然歩道が、浜松湖西豊橋道路建設により失われる危機にありました。しかし、私たちの活動が実り、2025年11月に行われた道路計画素案では岩屋緑地と二川地区はトンネル通過になると発表され、市民みんなの財産である岩屋緑地と二川地区の自然環境や景観への影響は極力回避されることになりそうです。しかし、依然として3本あったルート案のうち案1西側ルート(二川ルート)が選ばれた過程は不透明で、多くの疑問が残っています。

二川ルートの問題点

2008年から2012年に5年間かけて行政が調査し、「県境付近の国道23号に接続するルートが最適」と報告されたのにもかかわらず、2020年に突然、二川ルート案を含む3本のルート案が出され、それからわずか一年余りで、2021年に二川ルートに対応方針が決定しました。計画未熟な段階で行われた沿線住民アンケートには、3本のルート案の中から良いと思うルートを選ぶ質問はありませんでした。たとえば3本のルート案のうち国道23号を利用する案3が一番良いと思う人が、「あなたは道路に速達性を求めますか」という抽象的な質問に「そう思う」と答えた場合、たとえ速達性の差がわずかでも二川ルートにポイントが入り優位とされます。そのような評価が積み重なり、住民が真に支持するルートが読み替えられてしまいます。そして住民説明会を一度も開かず土地勘のない国交省の職員が二川ルートを選び、土地勘のない審議委員によりわずか3行の議事録しか残っていない審議会で決定しました。初めて行政による住民説明会が開催されたのは2024年で、二川ルート案が世に出てから4年も経っており、その時は既に二川ルートは決定事項としての説明で、ルート選定についての地域住民の疑問の声には「住民アンケートをもとに民意を反映し、審議委員会の審議を経て二川ルートに決定しました」と繰り返すばかりでした。二川ルートに反対の理由は、単に「自分の家の前に高速道路を通すな」という感情論だけではありません。計画段階のルート比較の評価を項目ごとにじっくり考察すると、専門家の審議委員でさえも見落としてしまうような不透明で不可解な点が多く、その二川ルートの問題点を以下に挙げていきます。

1.国道23号(名豊道路)のポテンシャルを反映した再試算の実施を要望

3本のルート帯案の比較検討表では、二川ルートは時速80kmで、国道23号ルートの拡幅部分は時速60キロで計算されており、二川ルートが三ケ日ジャンクションまでの所要時間で、実際以上に優位であるかのように計算していました。なぜ時速を違えて計算したのか、国土交通省中部地方整備局名四国道事務所に問い合わせると「国道23号は現在、時速60キロだから60キロで計算した」という回答でした。最初の計画には国道23号案の拡幅部分をただ「拡幅する」とだけ書かれていたものが、2020年に「防災減災国土強靭化5カ年計画」の15兆円規模の予算から名豊道路の4車線化の予算が下りることが決定した後、「6ないし8車線に拡幅」と書き換えられました。警察庁の規制基準に則れば、4車線化・中央分離帯完備後の国道23号は「時速80km」での運用が十分可能です。時速60kmで国道23号案を意図的に低く見積もることで、二川ルート案を優位に見せていると言えます。また、4車線化までが別の予算から出ることが決定した後で、なぜ「6ないし8車線に拡幅」という実現不可能ともいえる案に書き換えられたのでしょうか。またその車線数は、将来の人口減少推計を見越したものなのでしょうか。国道23号を4車線で運用すれば、費用はうんと安くなります。国道23号案が4車線で時速80kmで運用された場合の旅行時間および費用便益分析(B/C)を再試算し、現行の二川ルート案と再比較することを要望します。

2.二川ルートに関連する「全事業費」の完全開示の要望

二川ルートの採択に伴い、二川地区のトンネル化、梅田川沿いの軟弱地盤対策、さらには湖西市側での「新アクセス道路」新設といった膨大な付随コストが発生します。これらは計画の正当性を根本から覆す重大な数字の変更です。そして二川ルートを作るために湖西市や豊橋市が追加で負担する周辺道路の維持費は「地元の税金」を使うことになります。二川ルート新設によって「連鎖的に発生する周辺整備費用」をすべて合算した、真の総事業費の公表を要望します。数千億円規模の国家予算を使う事業なので、ここで再度、低コストの国道23号案と、膨張する二川ルート案の費用を比較検証するべきと考えます。

3.審議会における「市民の技術的疑義」への回答義務化の要望

以前、本件の計算根拠を審議委員へ問うた際、「回答する義務はない」との趣旨で拒否されました。しかし、公共事業の妥当性を担保する審議会において、データの不備を指摘する市民の声を黙殺することは、合意形成プロセスとして不適切です。審議委員会において、「速度計算の矛盾」および「追加コスト」について、専門家の見解を正式な議題として扱い、議事録へ記載することを要望します。

4.その他の評価項目の疑問点について専門家による再評価の要望

観光地間の移動のしやすさという項目について名四国道事務所に質問したところ、三ヶ日ジャンクションから豊橋の三河港を経由した田原市街地までの移動時間を比較したとの回答でしたが、三遠南信地域の観光振興を謳いながら、その評価指標が特定の狭い地点のみに依存していることは、道路網全体の利便性を正しく反映していません。二川ルートは「特定の地点」をショートカットするための道路となり、ネットワークの広がりが欠如します。国道23号ルートは既に多くのICが配置されていて、「地域に開かれた主要な動線」として機能しており、その軸を拡幅することで強化すれば、接続する多くの枝道全体の機能を底上げすることになり、浜名湖周辺や太平洋沿岸のマリンスポーツ拠点や豊橋田原南部の菜の花やメロン狩りやいちご狩り、道の駅、農業生産地、生活拠点など、地域のあらゆる観光資源へ自由にアクセスしたい多様なユーザーのための投資となり、地域全体の利便性は高くなります。2025年に全線開通した国道23号「名豊道路」をさらに強化する国道23号案の価値は、二川ルートを遥かに凌ぐ可能性があり、物流効率化でもインターチェンジが少なく便益が限定的な二川ルートより、三河地域全体を支える国道23号案のほうが優れています。限られた国家予算を有効に使うためにも、まず先に国道23号の4車線化を行い、その交通量を見て既存インフラを活かす方向で段階的に浜松湖西豊橋道路を整備すべきではないでしょうか。この項目についても再評価を要望します。

交通安全面で市街地を走る大型車両を減らせるという項目について名四国道事務所に質問したところ、「ルート沿線の4人以上の製造業事業所数を数え、湖西の産業集積地に多数ある大きな会社もその事業規模にかかわらず一社と数え、23号ルートに計上した」との回答でしたが、実態に合わない計算だと考えます。二川ルート案に並走する、豊橋と湖西の産業集積地を結ぶ既存の道路では朝夕の通勤渋滞時にも日中にも大型車の混入は殆ど見られないことや、湖西市が「新アクセス道路計画」を進めようとしていることからも、本道路の二川ルートは現道路から大型車両を減らすという地域のニーズを満たしていないことが分かり、この項目で二川ルートを優位とした評価の正当性についても再評価を要望します。

5.「後出し」されたリダンダンシーという評価尺度の整合性

計画段階では、リダンダンシー(道路の冗長性)という評価項目は無く、国道23号案を「新設区間延長を抑制するルート」と紹介し、冗長性をむしろ経済面でマイナスと評価していました。それが、令和6年の素案説明会で二川ルートの利点紹介にリダンダンシーという言葉が用いられました。少子高齢化で道路建設の経済性の算出が厳しくなる中、「防災・減災」は予算確保や計画推進の強力な大義名分になります。しかし「リダンダンシー」という言葉の裏で、梅田川沿いの軟弱地盤改良にかかる莫大なコストや修繕費の議論が後回しにされている懸念があり、また防災面での脆弱性が隠されている可能性があります。

災害時に支援物資等の輸送に役立つという項目について、二川ルートは計画地の殆どが軟弱地盤の梅田川沿いを通るため、大地震で梅田川沿い一帯が液状化すれば下道に下りられず防災拠点に到達できなくなる可能性があります。災害時の防災拠点へのアクセス性で二川ルートが優れているとされた評価の正当性について再評価を要望します。そこで、以下の3つの具体的なデータを改めて問いたいと思います。

1.ボーリング調査結果の反映: 「梅田川沿いの軟弱地盤の層厚を何メートルと想定し、地盤改良コストをいくらで見込んでいるのか?」

2.同時被災確率の想定: 「南海トラフ地震時、国道1号・23号が不通になるシナリオにおいて、二川ルートが『確実に通行可能である』と言い切れる地質学的根拠は何か?」

3.B/C(費用対効果)の再計算: 「リダンダンシーという付加価値を入れなかった場合、純粋な建設・維持コストだけで比較すると、23号案に対して何倍の費用がかかるのか?」

以上に述べてきたように、公平・公正な公共事業の執行という観点から、計画段階評価のルート比較項目において案1二川ルートが優位と評価されたすべての項目への市民の疑問や意見に対して専門家による再審議と、意見の議事録への記載を要望します。

二川ルート上には、梅田川沿いの田園地帯や豊かな自然が残る雲谷地区などがあり、まだまだ自然環境への影響が大きいルートです。国道23号案と比べて、延長差は5km、時速80㎞/hでわずか3分45秒しか速達性が違わないのに、総事業費が400億円も高額です。将来的に事業費はそれ以上に膨らむ可能性があり、隠れたコスト含めた総コストの再計算を要望します。道路推進派からは「有料道路にしたい」という要望も出されていますが、有料となれば隣に無料で通行できる国道23号があるので二川ルートは使われなくなる可能性が高いです。使われない道路を高コストを投じて作るより、今ある国道23号を強化して利用する方が経済的なこと、自然環境への影響が少ないこと、広域ネットワークがより強靭になり地域が発展すること、浮いたお金を他の有益な公共事業に回せることなどから速やかに「国道23拡幅ルートに変更」することが適切であると考え、今後もルートの見直しを求め活動していきたいと思います。

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